事業承継補助金のご支援をしました

最近、ホットな補助金として、5月1日発表の「事業承継補助金」があります。一週間後の5月8日から募集が始まりました。IT導入補助金の時にも感じましたが、新設の補助金は、突然に予告され、突然に始まる感じですね。今回のように、事業承継というこれまでなかった場面での補助金は要件を知らされて「あれっ」と思うことも少なくありません。

「事業承継補助金」は、
・ 地域経済に貢献する中小企業が
・ 事業承継をきっかけに
・ 経営革新や事業転換などの新しい
取組みを行う場合の補助金です。

補助率:2/3で、補助上限は、
経営革新を行う場合    200万円
既存事業廃止・集約の場合 500万円
となっています。

 

今回の事業承継補助金は、従来の「第二創業補助金」をリニューアルしたもの、という位置付けとなっているようです。つまり「事業承継補助金」という名前は付いているものの、「事業承継を行う企業」に支援するというよりも、経営革新や事業転換をする企業を支援するという趣旨ですね。事業承継を行う企業であっても、経営革新や事業転換がなければ支援を受けることができません。一方で、経営革新や事業転換をする企業であれば、事業承継を行うタイミングでもう一回チャンスが与えられるという趣旨だと思われます。

位置付けをどう解釈するかはとにかくとして、事業承継と経営革新・事業転換の二つを条件とすると「対象となる企業は、あまりないのではないか」というのが、私の最初の感想でした。それも、たった約四週間の募集期間です。自分に、そういう企業をご支援するチャンスは、少なくとも今回は巡ってこないだろうという読みでいました。

しかし、よくよく考えてみると、今回のIT導入補助金をご支援した企業様が、近いうちに事業承継を検討していると聞いた記憶が蘇りました。一方で、ものづくり補助金の申請を考えるようなプロジェクトもあるそうです。確認すると、実際にその通りでした。「であるならば」と事業承継補助金の利用をご提案し、ご支援することとなった次第です。

次期社長のお話をじっくり聞き、事業計画書の策定をお手伝いするうちに、「この補助金も、よく考えられた制度だな」と思うようになりました。事業承継は難しいと言います。事業承継でお悩みのない二代目社長は、ほとんどいないと言っても過言ではありません。では、なぜお悩みが生じるのか?主な理由の一つに、先代(オヤジさん)と二代目社長がコミュニケーションできる場面が少ないことが挙げられます。

「コミュニケーションなんて、気を付けていればできそうなものだ」という声が聞こえてきそうですね。事業承継にお悩みの二代目社長さんに「もっとオヤジさんとコミュニケーションしたら」とアドバイスしても、だいたい「十分にしていますよ」という返事が返ってきます。「いやいや、そこでお困りだということは、コミュニケーションが足りないからですよ」と言いたくなりますが、その思いはあまり伝わりません。

しかし事業承継と時を同じくして経営革新や事業転換に取り組もうとすれば、それも補助金をもらいながら取り組もうとすれば、オヤジさんと二代目社長の気持ちが一つになります。何もなく会社を引き継ぐだけなら「おまえ、きちんと承継しろよ」というスタンスだったオヤジさんも、経営革新に取り組むことで補助金申請しようという場面では「おまえ、補助金がもらえるようにきっちりとやっているか?そもそも、経営革新も大丈夫なんだろうな」と関心が強くなります。そこで、コミュニケーションが生まれるのです。

今回、ご支援することとなった企業でも、二代目社長は補助金申請を考える前は、先代社長とのコミュニケーションに消極的でした。というよりも、その必要を感じていなかったのです。しかし、補助金申請するならば話は別で、きちんとコミュニケーションしなければなりません。こうやって、事業承継が上手くいく秘訣の一つが、自然に行われていくという訳です。

「事業承継補助金の対象になるような企業はあまりないかもしれないが、もしあったとしたら、事業計画書にはオヤジさんと二代目社長がコミュニケーションするように促す力がある。その効果は、時には計り知れないくらい強力なものになるだろう。」そう思った次第です。今期の申請は今週末までですが、また募集があるかもしれません。事業承継をお考えの企業には「この補助金をもらえるよう事業計画書を書いてみようか。コミュニケーションを向上させて、事業承継そのものを円滑化する効果もあるようだから」と考えて頂ければと思っています。それが、事業承継を成功させる鍵になるかもしれません。



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