- 2017年11月2日
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事業承継がうまくいかず、廃業している企業が増えています。政府もこの対策に躍起になっており、税制などいろいろな政策が打ち出されています。
一方で、二代目社長と話しているうちに、実は最も大切なことに関する支援が行われていないのではないかと感じるようになりました。「会社に入ったが、なかなか社長にしてくれない」もしくは「社長にはしてもらったが、社員がいうことを聞いてくれない」などというお悩みを抱える二代目社長がとても多いのです。しかし、このような二代目社長のお悩みに答える支援は、ほとんどありません。
StrateCutionsでは、社長として立派に仕事をできるようになること、そして社員や取引先などの関係者から円熟した社長として受け入れられることを目指したご支援を行なっています。
二代目社長についての誤解
先代社長のコピーでなければならない
二代目社長とお話ししていて気が付くのは、先代社長を引き継いで二代目になる以上「先代社長のコピーにならなければならない」と考えている二代目が多いということです。
しかしこの考え方は、いくつかの理由であまり適当ではないと思われます。
第1に、会社が「先代社長のコピー」を必要としていることは稀だということです。先代社長のやり方で会社が大きくなり、強くなった時代は過ぎ去りました。今は違ったやり方が必要です。二代目が先代社長のコピーを目指してしまうと、新しい時代への対応ができなくなってしまいかねません。
第2に、そもそも「先代社長のコピーになる」ということが不可能だからです。経営者という仕事は、人の性格に大きく依存しています。ある経営者で成功したやり方で、他の人も成功するとは限りません。経営者ごとに性格が異なりますし、強み弱みも異なるからです。同じ成果を目指すにしても、経営者が変われば、違った経営の取組みが必要になる可能性があります。
第3は、不適切かつ不可能な目標にチャレンジすることで、二代目社長のモチベーションが落ちてしまうことです。「先代社長のコピーを目指したのにうまくいかない」もしくは「どうしても先代社長のコピーになれない」などと思ってしまうと、二代目社長のやる気は地に落ちてしまうでしょう。
大切なのはリーダーシップ
二代目社長が抱いている誤解の第2にあげられるのが「リーダーシップを取らなければならない」という考えが挙げられます。
こういうと「社長とは会社の一番のリーダーではないか。それを否定するのか?」というご質問がありそうですね。私も「社長はリーダーではない」と言いたいわけではありません。
ここで誤解だと言いたいのは「リーダーシップの取り方を学べば、リーダーになれる」ということです。ましてや、街で売っている本やセミナーで学べる「リーダーシップ」を学べば、「リーダーシップ」を取れるようになる訳ではありません。
社長は、立派なリーダーである必要があります。しかしそれは、リーダーシップの取り方を学んで、それを行えるようなったらなれるものではありません。他に関係する要素がたくさんあります。それらを誠実に身に付けるように努力している姿を見て、社員は、二代目社長のリーダーシップを感じるようになるのです。
会社と社員は利害対立している
二代目社長が抱いている誤解の第3として、「会社と社員は利害が対立している」という考え方があると思われます。このためマネジメントとは「会社のために働かせること」もしくは「自分の言うことを聞かせること」だと思っている二代目が少なくありません。
確かに、会社と社員が利害対立している場面は少なくありません。会社が利益を確保しようと思えば社員の給料を抑える必要があり、逆に社員の給料を上げれば会社の利益が少なくなるという現象が生じています。こういう構図の中では、ともすればやる気を失いがちな社員に「仕事させる」ことがマネジメントだと考えられるでしょう。
しかし視点を変えれば、会社と社員の利害は一致していることに気が付きます。売上を上げ、仕事が効率的に進めば、社員の給料を上げながら会社の利益を増やすことができます。こういう構図の中では、社員に「うまく仕事をすれば自分の利益になる」という気持ちを抱かせ、自らやる気を出してもらうことがマネジメントになります。
StrateCutionsがご提供する二代目支援
二代目社長さんに「現在の状況への打開策がきっとありますよ」と言うと、多くの場合「難しいですよ。私と先代社長、私と社員は仲が悪いのですから」という答えが返ってきます。そういう場合、私は「良かったではないですか。あなたも悪くない、先代社長さんも悪くない、社員も悪くない。悪いのは仲(中)だけなのですから。その中を変えましょう」とご提案します。二代目社長さんはキョトンとされることもありますが・・・。
「会社に入ったが、なかなか社長にしてくれない」もしくは「社長にはしてもらったが、社員がいうことを聞いてくれない」などというお悩みを抱える二代目社長とお話をしていて気が付くのは、みなさん、とても真面目に、誠意をもって対応しようとしておられることです。では先代社長が悪いのか、社員が悪いのかというと、これも違います。みなさん、真面目で誠意をもって仕事しておられます。関係する人々の全員が真面目で誠意があるので、余計にタチが悪いと感じられているようです。
関係者が悪くないなら、何が悪いのでしょうか?この場合「仲(中)」が悪いと表現されていますね。言葉通り受け取ると、人と人の間にある「中」が悪いと言えそうです。例えば雰囲気が悪ければ、相手の言葉の細かいところが気になり、動機までも疑いの目を持ってしまいそうです。
そういう悪くなってしまった「中」を取り替えるというアプローチがあります。二代目社長と先代社長の間にぎこちない雰囲気があるなら、その間にコンサルタントを立ててみる、二代目社長と社員の間にギズギスした雰囲気があるならコンサルタントに介在させるという方法です。
二代目社長と先代社長のダブル・コーチング
大きな問題に対処しようとするとき、コーチの助けが有用だと言われています。コーチはクライアントにある可能性を引き出すと共に、本人だけではなかなか気付かない事柄にも注意を向けさせる、順を追って考え・行動するよう促す、モチベーションを向上させるなどの方法で、成功に導くのです。
事業承継が他の課題と性質が異なるのは、それが先代社長と二代目社長の共同作業だということです。とすれば二代目社長だけ、もしくは先代社長だけを対象としたコーチングでは不足でしょう。お二人をいっぺんにコーチングすることが、成功のポイントとなります。
先代社長と二代目社長のダブル・コーチングは、多くの場合、二人の対話を促す形で行われます。二人の意見の違いを明らかにし、対立させ、最後に妥協させるのが目的ではありません。二人が奥深いところで共通している信念を明らかにし、歩み寄らせ、最後には信頼のもとにバトンを繋いでいく共通の目標を掲げることを目的としています。
「8つの役割」支援コンサルティング
先ほど「リーダーシップを学べばリーダーになれる訳ではない。他にいろいろな要素が関係している」と言いました。StrateCutionsでは、これらを「社長の8つの役割」としてまとめています。
・「生きた組織」を目指す
・「生きた組織」の設計図を作る
・会社と社員の「軸」を一致させる
・社員が自発的に働き出すマネジメントを身に付ける
・内外にアピールする「計画書」を作成する
・社員を巻き込んで計画を実行する
・計画実行に外部関係者も巻き込む
・マネジメントを改善していく
StrateCutionsでは、二代目社長が以上の8つの役割を果たして行けるようコンサルティング・コーチングによってご支援します。
社員が「一緒に頑張りましょう」という100日メソッド
「社員となかなかうまくいかない」とお悩みの二代目社長のお話を聞いていると、共通項がありました。社員とうまくいくような仕組みを考えていないと言うことです。
社員は、二代目社長に対して最初から対立感情を抱いている訳ではありません。対立感情を持つような、イヤな経験をしている訳でもないようです。では、なぜ二代目社長と社員がうまくいかないのか?うまくいくような仕組みがないからです。つまり二代目社長と社員が接点を持ち、意見を交わし、お互いのことを理解し、「協力した方が得策だな」と思うようなチャンスがないのです。そういうチャンスがないと、人はいつのまにか疎遠になり、いつしか対立しているかのような感情を持ってしまいます。
StrateCutionsでは、二代目社長と社員が接点を持ち、意見を交わし、お互いのことを理解し、「協力した方が得策だな」と思うようなチャンスとなる4つのイベントを100日間で立て続けに行うことにより、二代目社長と社員を一気に繋げる「100日メソッド」を提供しています。お互いが連携し合う仕組みを車内に作ることで、100日後には「社長、一緒に頑張りましょう」と言うようになります。