- 2019年8月3日
- Posted by: ストラテキューションズ
- Category: 100年継続企業, マネジメント
経営者やマネジャーは「マネジメント」をする。当たり前のことですね。では、マネジメントとは何をすることなのでしょう?こういうと、ちょっとひるみませんか。もう少し、考えてみましょう。何を目指して、マネジメントするのでしょう?どうなれば、マネジメントが上手くいっている言えますか?もし上手くいっていないとするならば、どうすればマネジメントを改善することが出来ますか?その準備として、何が必要なのでしょうか?こうやって考えてみると、身近で当たり前だと思っていた「マネジメント」が、実は奥が深いということが分かってくるのではないかと思います。
私達が「マネジメント」という時、大きく分けて3つの意味合いで使い分けていると思います。1つ目は職場で「マネジメント」という時。前職の上司は、異動してきた最初のミーティングで「人のマネジメントと仕事のマネジメント、それが俺の仕事だ」と言っていました。仕事を上手く回していきたい、そのために部下をキッチリと掌握していくぞ、そういう気概からの言葉ではなかったかと思います。こういう状況からすると、この意味でのマネジメントは、目標の達成や目的の実現に向けて何かに働きかけていくことを意味しているようです。
2つ目は「企業マネジメント」などと大くくりに使う時。この場合には、「経営戦略」「人的資源管理」「業務管理」「会計・ファイナンス」等を行うことのように捉えられていることが多いでしょう。企業の必須資源として「ヒト・モノ・カネ・情報」の4つが挙げられますが、これらを調達し、適切に配分し、効率的に配分して効果的に活用することがマネジメントであるとの意識です。大きな書店で「マネジメント」と題した書棚に収められている書物に書かれていることの集大成であるとも、言えるかもしれません。
3つ目は芸人さんのマネジャーや高校野球の女子マネージャーなどが行っている「マネジメント」ではないかと思います。「そんなの、本当のマネジメントではない!」そうでしょうか?そういうご意見は、もしかすると、芸人さんのマネジャーや高校野球の女子マネージャーなどが行っていることが、お茶汲みや道具の手入れ、スケジュール調整など、比較的単純な(でも、それもけっこう大変だったりしますが)仕事だからかもしれません。しかし、それらの仕事は、芸人さんや高校野球の選手たちが成果をあげるために、非常に役に立っています。一見すると取る足らないような仕事であっても、なかったらパフォーマンスに大きく影響してしまう、そういうこと彼ら、彼女らは行っているわけです。「組織で働く人々が成果をあげられるよう、サポートすること。」もしかすると、これがマネジメントの本質的な姿なのかもしれません。
今挙げた、マネジメントについての3つの考え方は、究極は同じものを目指しているのかもしれません。しかし、それへのアプローチは、各々随分と違います。現場で昇格して課長になった場合には、第1の考え方に基いて考えることが多いでしょう。一方で「新任マネジャー研修」などとして教えられるのは第2の考え方なのではないかと思います。一方で、現場の働き手は、第3の考え方でのマネジメントを求めているかもしれません。さて、マネジャーはこれらのうち、どの考え方に基づくマネジメントを行っていくか?意識して取り組んで行くことが、成功の鍵なのと思われます。